おたくはどちら

つれづれ

13.オタクは顔のいい女が好き

ここ30分で調べた内容の覚え書き。

 ファイト・クラブ(チャック・パラニューク)という小説を読んでいて、その中で登場人物の女性が映画のテーマソングを口ずさむ、という描写を見つけた。『人形の谷』と呼ばれる小説またはそれを原作とする映画(邦題『哀愁の花びら』)で、訳注によれば「The valley of the dolls」はそれに由来して薬物を示すスラングでもあるとのこと。

 気になったので軽くネットで調べてみた。1966年の小説だが、1967年の映画についての情報がよく出てくる。で、google先生が優秀で、公開日、監督、興行収入、評価値まで出してくれる。当然俳優も出てくるわけだが、シャロン・テートって女優さんがすっごい美人だった。検索で出てきた映画のキャスト画像がそのまま高級化粧品の街頭広告に使えそうなレベル。

 顔が良くてヒエってなったあとで、ようやく内容に触れ始める。3人の女が主人公の物語だそうで。めちゃくちゃ有名な小説らしいけど読んだことなかった。

1.田舎からNYの芸能プロダクションに出てきたアニー。社長の片腕であるライオンという男に惹かれるが、別れ化粧品会社のモデルへ。
2.ヨーロッパへ留学中のジェニファー。学資が尽きたが、富豪の娘と親しくなり彼女の同性愛のパートナーとなることで留学を続け、その後女優業に。
3.天性の歌唱センスを持つニーリー。安アパートの隣人だったアニーのツテをきっかけに、傲慢な映画スターとして成り上がっていく。

 この3人が人形と呼ばれる睡眠薬(もっとイリーガルなブツの気がしないでもない)を服用することが、上記のスラングの由来っぽい。

 ジェニファーに歌や演技の才はなく、その顔と身体の美貌で玉の輿を狙ってるわけですが、この役を演じているのが例のシャロン・テート。顔に釣られて調べ始めたのでキャスティング完璧か?と思ってしまった。

 シャロン・テートは1969年に狂信的カルト信者に刺されて亡くなっている。それを題材にしたのが2019年8月公開の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。この映画、私が映画館に行った時に観ようかどうか迷って違う方を選んでしまった思い出がありまして。

 私がSFに触るきっかけになったのが映画『屍者の帝国』で、その原作者が映画『ファイト・クラブ』を絶賛していて、この前公開された映画に戻ってきて。全然関係ないと思っていた現実が映画と小説の奇妙な糸に引っ張られているようで、なんかちょっと怖くなった11月8日だった。