おたくはどちら

つれづれ

あとがたり(teller's story)

Clandestine Pagent(うちゅう)
色は匂へど塵芥(ちりあくた)
8月31日(宿題がヤバイ)
鳳(ootori)
の4シナリオの元ネタ、裏話、所感など
基本的にootoriの話です


twitdoc.com/AKPR
一応シナリオ部分だけを抜き取って公開します。
私が読めるようにしてあるだけのアレな出来なので興味ある人だけどうぞ。
1.導入
2.洋館
3.提示情報
4.旧研究所
5.廃村
6.2日目夜(ダーとの邂逅)
7.新研究所
8.3日目夜(アゲハ誘拐)
9.春日邸・龍鳴神社
10.本社突入
11.エピローグ(ED1)
の全11ブロックから構成されており、それをPDFにはっつけただけになります。
別EDは今度ギミック使うかもしれないので伏せておきます、こすいね!





まずはワズカ、アゲハ、ダーの3人です

・佐伯僅(さえき わずか)
Tokyo 7th シスターズ」佐伯ヒナから。テーマカラーは暗めの青。
佐伯の家系の命名ルールとして必ず名前に"にんべん"が付きます。CPでは「佐伯 佑(さえき たすく)」でした。ただ結構特殊な立ち位置で、普通にいそうな名前にはしたくなかったので訓読みから頂きました。

彼は他のメイン2人と違って特殊能力こそ持ちませんが、知識と鍛錬でお嬢様のために頑張ります。けなげ。
今回のシナリオテーマは「花」なんですが、素直に花を出しても面白くないというか調理しにくかったのでフレーバー程度に留めました。

「僅」はにんべんに菫(すみれ)と書きます。色の違いで花言葉も変わるのが面白いなーと思っていたので、ワズカとアゲハにはそれぞれテーマカラーを設定して、アゲハの髪飾りを通すと色の違うスミレが現れる…みたいなやつを妄想していました。ギミックとしては弱かったのでボツになりましたが、関係性として綺麗なのでそのまま残しています。青のスミレの花言葉は「誠実」。

アゲハのヴァルサミナをクライマックスで取り除けなかった場合は、彼は一生どころか子孫まで賭けてアゲハの行く末を見守ります。そのために彼が所属し、ダーとともに屋台骨となった組織が400年後の『CP』における「ドクターズ」です。


・九條揚羽(くじょう あげは)
名前は「Tokyo 7th シスターズ」九条ウメ、「EXTRAVAGANZA」九条アゲハから。テーマカラーはクリームイエロー。

見た目イメージの艦これウォースパイトさん。
ワズカが花ならヒロインは蝶だろうなと。鳳蝶と書いてアゲハチョウとも読むらしいことを名前決めてから知っておったまげた。

透明な花の髪飾りはクリームイエローの髪に染まります。黄色いスミレの花言葉は「つつましい幸福」。
ヴァルサミナに最初から適応する唯一の人間であり、NWIJの遺伝子操作によって生まれたデザイナーチャイルド。髪色も遺伝子操作が原因。彼女の中でヴァルサミナが根付くことで初めて人類に感染するウイルスとなると。
幼い頃から自分と共に居てくれたワズカに恋心以上のものを持っています。バディものとでも言えばいいかしら。
遺伝子操作に使われた(埋め込まれた)魔術書は無名祭祀書の原本。「8月31日」でも出てきた魔術書はこれであり、彼女の様々な心内要素のうち一つです。SAN消費なしで多くの呪文を扱えます。
ヴァルサミナを無力化したあと、頼れるパートナーと共にあてのない旅にでも出て欲しいですね。つつましい幸福あらんことを。


ダー(鼉)
名前は「Tokyo 7th シスターズ」鰐淵エモコ、「天冥の標」ダダー・ノルルスカインから。
鼉(だ)とはヨウスコウワニの別名であり、鼉太鼓(だだいこ)の皮はヨウスコウワニの皮でできています。
またワニは強力な抗体を持っており、病気にかかることがほとんどないと言われています。

正式名称は対ヴァルサミナ次世代高度知性プログラム及び対話型インターフェース複合体。
龍鳴の龍(鼉)であり、病原菌を滅ぼす炎です。
相手がニャルラトテップであることで、彼は更にそれに対抗すべくクトゥグアの炎という資格を持つことができます。
最初は龍鳴の龍が九頭龍とも呼ばれており、クトゥルフにもなれちゃうぞ〜というのが案としてありました。使う機会がなかった。

もともと連作にする予定で、せっかく未来にいくので子孫や末裔を出そうと思っていました。そうなると苗字は数シナリオに渡って使うことが予想される重要な部分なので、「Tokyo 7th シスターズ」というアイドルゲームで「4U」という私推しのスリーピースバンド3人からそれぞれに貰ったのがことの発端。

ワニ関連で名前に使えそうなワードを探していたら、鼉太鼓というシナリオにも使えそうな良いものを見つけたのでそこからどんどんシナリオの大枠が埋まっていきました。言葉遊びがガシガシ組み上がっていったので楽しかったですね。

AIが感情を持つということに対して拒否感があったというかきちんとした理由付けが欲しくて、
・魔術書なので読んでもらう詠唱者が必要
・互いに詠唱することでクトゥグアの魔術が完成する
・だから会話型インターフェースを搭載している
という三段論法でまとめることにしました。AIの感情についてはそれ込みで人間の心理状況をケア(もしくは操作)する一環です。このあたりは作品「BEATLESS」のアナログハックという考え方が詳しい。
https://www.google.co.jp/amp/s/www63.atwiki.jp/analoghack/pages/8.amp

魔術や魔法の根幹は言葉だと思っているので、最後のクライマックスとして全員で詠唱する演出はシナリオのキモとも合致していていい選択だったと我ながら思います。



ヴァルサミナについて。
元ネタは「天冥の標」の「冥王斑」、及び同作品の「拡散時代(バルサム・エイジ)」。
加えてホウセンカの学名、インパチェンスバルサミナから。花言葉は「私に触らないで」。
魔術書であり、病原菌であり、ニャルの化身。
CPでは彗星痘と呼ばれています。

魔術書について考えた時に、PDF化やデータ化が昨今取り沙汰されていますが、もう少しガッツリ科学技術を入れ込めるんじゃないかと思っていました。
その結果、データ化された魔術書を中心に物語が動きます。
病原菌のDNAであるヴァルサミナ。
無名祭祀書をデータとして体内に組み込まれている九條アゲハ。
魔術をデータ化し身体改造に活用したNWIJ人事部。
プログラム自体が魔術式であるダー。
こう考えるとめっちゃ使ってるな……
現代シナリオならではという感じで結構うまく使えたんじゃないかと思っています。

ootoriではヴァルサミナに関する謎を追っていく〜というのがシナリオ構成の中心になっていて、
謎の魔術書、アゲハが何かしらに必要
→人造魔術書、パンデミックとアゲハが何かしらに必要
→病原菌であり、パンデミックによる進化を目論んでいる、アゲハは1番最初の感染者になるべき存在
→ニャルの化身
みたいにどんどん見方が変わっていくのは結構好きです。あんまりシナリオの探索部分に活かせなかったけど。

NWIJの信奉するニャルラトテップの化身であるということがクトゥグアの呼び水になってしまうのはなんとも皮肉。

バルサムという単語の響きをかなり気に入っていて、ホウセンカをシナリオのどこかで使おうと考えた時にこういう扱いになりました。
拡散(バルサム)という名称がウイルスとよく合致していて綺麗なモチーフだと思います。

新研究所地下でパスワードを教えてくれた「V.P.T.感染体 No.42」ですが、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」です。この前スパイダーバースを見に行ったので数字をもらいました。あの42って数字は他にもスパイダーマンに因縁がある数字なんですかね?
金庫の中にあったのはヴァルサミナが病原菌であることを示したレポート3でしたね。パスワードの「1920」はラヴクラフトが小説「ナイアルラトホテップ」を出した年にちなんでおり、「疑問の答え」が中に入っています。


NPC
・春日(チュンリー)博士
元ネタは「アイドルマスターミリオンライブ」春日未来。
対ヴァルサミナの魔術・プログラミングを担当する博士
彼自身はニャルを信仰していますが、リスク管理として会社全体で対ヴァルサミナのセーフティシステムを作り上げるということでダーを作りました。

ニャルを信仰しているというだけなので基本的にはいい人です。死んだけども。
マツも慕ってましたし。
彼がいなくなったことでダーの開発計画(プロジェクトアリゲーター)は頓挫し、凍結されてしまいます。


・最上博士
元ネタは「アイドルマスターミリオンライブ」最上静香。
ヴァルサミナのDNA技術部分を担当していましたが、彼自身はあまり魔術関連について知っていませんでした。
非人道的実験のことを知り、逃走した(そしてNWIJに捕まった)というのがことの流れです

彼が潜伏していた山梨県北都留郡八重村は架空の地名で、過去にそこを根城にしていたカルト集団がいて、警察との衝突、および細菌兵器の使用による封鎖がなされたという過去がありました(出す機会がなかった)


・マツ
元ネタは「アイドルマスターミリオンライブ」徳川まつり。
何も知らないし馬鹿です。すごく扱いやすかった。


チェイス
元ネタは「天冥の標」より『純潔(チェイスト)』。
NWIJの人事部特殊部隊長。人間離れというかもはや化け物離れした力を持っており、通常なら確実に勝てない負けイベボスです。
今回のシナリオは花をテーマにしているというのは前述の通りですが、この人のテーマはスズラン。
花言葉は「純潔」。白く可憐な花ですが、神経毒を持ちます。ナイフの毒もたぶんこれ。
敵のキャラクターが正義とか純潔を名乗るってのがめちゃくちゃ好きで、更にそれが会社のためで彼はサラリーマンだっていうのがツボに入る設定でした。

最終決戦時は既にワズカの組織の奮戦によって相当弱体化しており、それでもなお探索者たちに迫る怪物です。
セデフカーの皮膚やら大量の呪文がNWIJの魔術データ化技術で体内に直接組み込まれているため、魔力切れといった概念がありません。
代わりに彼自身は魔術がほとんど扱えませんが、物理戦闘力では右に並ぶものがいないと思います。


疲れたからまた書き足すね…キーパリングしてて楽しかったですが、同時に導入や序盤の動きに課題が見えたので努力していきたいです
元ネタとしてちょくちょく出てくる天冥の標はマジでめちゃくちゃ面白い小説なのでおすすめです
でもしばらくは積み小説とかゲームに当てます